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Cymbidiumにとって「唇」は勝負の場所である。
唇の彩りで昆虫を誘う。
「あおやかに」咲いているが、唇に密かに花の・・・・
濃密な情念を秘めている。
この唇に秘めた情念は・・・・
人間の女性の情念と共通のものであると、私は想っている。
Cymbidium の花の「唇」こそ「花のこころ」である。
私は約20万花の「唇」を掬いましたが、一つとして同じものはないのです。

私がCymbidiumのみを追いつづけてきたのは、
一口に言ってしまえば「唇美」に魅了されたからです。
この世に花を開く草木は多々ある。
でも、Cymbidiumの「唇」ほど多様とも、多元ともいえる魅惑に充ちた、
「唇」を私は知らない。

この花たちの「唇」を掬うとき・・・・
過ぎ去った若き日々の配偶者の唇が、忘却の中から・・・・
浮かび上がるのである。

                              宇井清太  記


シンビは「唇美」である

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唇美

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